今夜テレビでLUNA SEA特集があるみたいなので、おこぼれで流入とかあるかも……? と打算的な思惑もありつつこれを書いてます(エヘ!)。
2023〜24年はLUNA SEAがツアーをやりまくって本当大変でした。「こんな大きいツアーはもう2度とやらないかもしれない」という思いから2023年全力を出した結果、2024年にもっと大きいツアーが開催されてしまい、私の預貯金は終幕を迎えました。
もはやどこに行ってどこに行かなかったかも思い出せないくらいたくさんライブに行った2年間でしたが、その中でちょっと意外な気づきがあった回に関する小話。
・20240914
昨年9月14日。この日は水戸市民会館で黒服限定GIG。
2列目13番(しかも通路横)という神席引いてました。
SLAVEシートはFC会員の中で抽選に当たった人だけが買える前方確定チケットで、最近よくある「VIP席」に該当するヤツです。ホールクラスだとVIP席がないほうが珍しくなってきましたね。SLAVEシートの価格は込み込み2万5000円くらい。一般席の約2倍。
運のみの最前自引きが不可能になりつつある今は「夢がない」と感じる部分もありますね。ただ、昔さいたまスーパーアリーナのガチ最後列を引いたことがあるんですが、その他マイナス要因(クリスマスだった、鳥取からぼっち遠征していた、無理して仕事を休んでいた等々)が重なったこともあり、それは私にとって生涯忘れえぬトラウマとなりました。だってモニターもロクに見えなかったんだもん。
……ってな事情から、今は本数減らしてでもSLAVEシートを狙うようにしています。これは各自の価値観の問題で、単に私がそういうタイプの人だってお話です。あ、もちろん最後列引いたとしても行きますよ!
んで水戸。水戸在住の古いSLAVE友達も別席で参戦です。昼からビール飲んで、開場時間まで思い出話が咲いて咲いて、死ぬ時に走馬灯でよぎりそうなほど幸せな1日……だったのですが。ややあって友達の発した何気ない一言により、私は「どうしよう」以外の語彙を失うことになりました。
友達「今日、うちの姉さんが上手の3列目なんだよね」
・説明しよう
私が自引きした2列目13番は「下手(しもて)の大当たり」ポジ。通路横なので実質最前みたいなもんでした。なおLUNA SEAの下手はINORAN君とJさんの定位置。
いっぽう、友達の姉さん(INOスレ)が引いた席は……
3列目34番。これは「上手(かみて)の割といい席」に相当します。上手は私の永遠のギターヒーローSUGIZOさんの定位置。
「席を替わってくれたらもちろん嬉しいけど、亀沢さんのほうが良席だから、そんなずうずうしいこと口が裂けても言えない」と、友達の姉さんはおっしゃっています。マジか。
※ SLAVE(スレイブ)=LUNA SEAのファンのこと / 使用例:「杉スレ(SUGIZOのスレイブ)」「INOスレ(INORANのスレイブ)」
そう……百歩譲って “1列後方に下がってしまう” ことを抜きにしても、明らかに私のほうが良席なのです。
最高の席でINORANとJを愛でるか?
まぁまぁの席でSUGIZOに咲くか?
・究極の選択
私がSLAVEになった95年ごろの段階でLUNA SEAはすでに武道館クラスのバンドだったため、 ”見る席を選べる” という状況に遭遇したことがあるはずもありません。与えられた席にありがたく座る……ただそれだけのSLAVE人生でした。
絶対に自分の推ししか見ないバンギャって一定数いる……ってか、多分そっちが多数派で、私もライブハウス規模だと基本的に推してる麺をずっと目で追ってます。ただ、LUNA SEAに関しては規模がでかすぎるのと、私SUGIZO以外のメンバーも大好きなので、下手のチケットを引いた日は「今日はINORANとJを見よう。SUGIZOがいっぱい来たらいいな」と心から思います。
でも、いざ選べるとなると……自分がどうしたいのか、いくら考えても分かりませんでした。多少ステージから遠くなってもSUGIZO側に行きたいのか? そうでもないのか?
分からない。分かんなすぎて死ぬ。そんな選択肢、いっそ知りたくなかった。
そしてギリギリまで悩んだ私は……結局、自引きした席(下手)で観戦することを決めました。
開演してみると、私の席はINORANドドド真ん前。2人の間はわずか1メートルほどと、思わず麻雀打てそうな距離感でありました。いっぽう友達の姉さんとSUGIZOの距離は4〜5メートルといったところ。やっぱ遠くのSUGIZOより近くのINORANだな!? 私の選択、これでよかったよね!!!?
……と、思えたのは1曲目の途中まで(早)。
自分でも信じられないのですが、ここから私はSUGIZOを見たいがあまり、下手に背を向ける勢いで上手をガン見し始めたのです。私は本来、他麺ドドド前でそれをやれるような人間ではありません。自分でやってて戸惑いを隠せなかったです。おまけにRYUICHIが絶妙に壁の役割を果たしてSUGIZOがほぼ見えず、しまいには切なくて泣きそうになりました。30年くらいSLAVEやってて初めての感情でした。
要するに、私は “SUGIZOの近くでライブを見る選択もできた” という事実を突きつけられてみて初めて「自分がどれだけSUGIZOを愛していたか」を知ることになったのです。いや気づくの遅!!!!
最近のLUNA SEAのライブは基本前・後半に分かれていて、途中20分くらいの休憩があります。休憩に突入するや私は友達の姉さんのもとへ爆走。「今から席を替わってくれ」と懇願しました。
結果、私はこの日のライブを “前半下手、後半上手” で観たのでした。SUGIZOのインスタに写り込んでたよ〜(姉さんの席で)!
古のバンギャと呼ばれて納得しかない年代に突入した私ですが、ありがたいことに90年代の呪縛に囚われることなく、復活組を愛でつつ若手バンドマンのケツも追っかける日々を過ごしています。しかしながら、どのバンドに対しても、ちょっとした外見の変化とかスキャンダル等が原因で、私はいつか簡単に見切りをつけるのかもしれない……と、悲しいけど常に覚悟してもいます。世の大多数のバンギャルちゃんと同じように。(滅多にないけどね)
ただSUGIZOに関してのみいうと、ちょっと説明むずいんですけど、あまりにも長いことファンをやってきたため、この人は私にとって「この先どうなっても何があっても絶対に嫌いにならない」という、心に1枠しかない特殊な立ち位置にいます。
それは裏を返せば「SUGIZOのケツを追っかける時期はとうに過ぎた」ということに他ならず、もはやSLAVEだとか推しだとか、そういう次元を超越した生きる上で必要不可欠な要素 “衣・食・住・SUGIZO” の境地……その答えに達してずいぶん経つワケなのですが。
今回の友達の姉さんチケットトレード事件は、自分の中に「SUGIZOのケツを追っかけたい」という感情がまだ存在していた、というバンギャ人生における重要な気づきを得る出来事となったのでした。
結論:SUGIZOは神じゃない、麺だ
ところで水戸の友達(Jスレ)は私よりSLAVE歴が長いですが、「これまで行ったライブでJ以外を見た瞬間は1秒もない」と断言してました。ライブの見方ってバンギャそれぞれだよね! ちなみに私は次回以降、下手チケットを引いた際は穏やかにINORANとJを拝むと思います。今回は失礼なことをして本当に申し訳なかったです。もちろんRYUちゃんと真矢もチラ見します!
長いことファンをやりすぎて推しと神の区別がつかなくなってきてるバンギャのみんな、 “チケットをトレードしてくれる友達の姉さん” を探してみたら己の内に潜む新境地が見えてくるかも!?