インドではSIMカードが超スムーズに買える! ただし入国時はくれぐれも注意が必要 / 海外Wi-Fi事情その②

前回の記事で海外旅行でレンタルWi-Fiと『Glocal Me』を利用するメリットについてお伝えしたが、「スマホをそこそこ使いたい人が同じ国に中〜長期滞在する場合」はどちらもけっこうな金額になる。(この場合の中期とは、個人的な感覚では10日以上のこと)

そこで今回はポケットWi-Fiより少しだけ難易度が高い「現地でSIMカード購入」の体験記をお伝えしたいと思う。ちなみに海外のSIMカードは日本で購入できるものもある。旅の日程が決まっている人は、あらかじめ通販などで購入しておくことも可能。

さて2年前の冬、私はヨーロッパからインドへ渡った。ニューデリーへ着いたら知人に連絡し、空港まで迎えにきてもらう計画だ。連絡の手段はもちろんスマホ。空港でSIMカードが買えるかどうか分からなかったが、まぁニューデリーほど大きい空港ならフリーのWi-Fiが利用できるだろう。最悪Glocal Meもあるしネ……。

 

ところが……!

 

なんとニューデリー空港、フリーのWi-Fiが飛んでいなかったのである。電波を探して空港の外へ出た私。しかしそこは、空港周辺とは思えぬ閑散とした場所であった。おまけに仕方なく空港内に戻ろうとしたところ、警備員のオッチャンに「ダメだ」ときつく阻まれる事態に。

ニューデリー空港は一度建物の外へ出てしまうと、絶対に逆戻りはできないというルールだったらしい。目の前には1軒のハンバーガーショップがあるだけ。一応店員に「フリーWi-Fiは」と尋ねたが、「そんなもんはない」との答えだ。

その後……異変を察した知人が私を見つけてくれるまで、私はのべ7時間もハンバーガーショップで時間をつぶすハメになったのである。カンのいい方はもうお気づきだろうが、Glocal Meには「データを購入するためにネット接続が必要」という致命的な弱点があったのだ。この状況になってようやく気づいた。よってGlocal Me所持者は出国前にデータを購入しておく必要がある。

画像はハンバーガーショップで近寄ってきた犬たち。ちなみに警備員のオッサンが私を心配して「大丈夫?」と何度か話しかけにきたが、空港内に入れてくれることはなかった。ユルそうに見えるインドでも、空港内逆走禁止ルールは絶対なのだろう。フリーWi-Fiをアテにして見知らぬ国へ行くのは大変危険だと思い知ったインド初日。

ようやくホテルに着いた頃はすっかり夜。この日はSIMカード探しを断念することにした。フリーWi-Fiはほとんどないインドも、ホテルやレストランであればほぼWi-Fiが使える。

翌日、街へ出ると1分で携帯ショップを発見。「SIMカードがほしい」と言うと、すぐに理解してくれた。

差し出されたのは『ailtel』というSIMカード。28日間、1日1.4G使えて、国内通話も無料。価格は500ルピー(約750円)だった。安い!

ailtelはインドではかなりメジャーなメーカーらしく、どの街でも看板やステッカーを目にした。インドの街にはこういった小さな携帯ショップが多く、よほどの田舎でなければ苦労せずSIMカードを購入できるだろう。

ちなみにこのSIMカードはスマホに挿入してから使用できるまでに半日ほどかかる仕様であった。つまり仮に私が空港で購入できていたとしても「空港ネット通信なし状態」は避けられなかったワケである。到着してすぐネットを利用したい人は、くれぐれも事前に対策を講じておくべし。

またどの国でもそうだが、空港でSIMカードを購入すると高くつく。携帯屋のおじさんは親切で、SIMカード挿入からアフターケアまでしてくれた。以上のことからインドでは、なるべくなら街へ出てからSIMカードを購入することをおススメしたい。

ちなみにailtel使用中はわりと頻繁に迷惑メールが舞い込むので最初はビックリするが、ほっとけば問題ない。使い終わったSIMカードは捨ててしまえばOK。いい時代になったもんだ。