地産マルシェでクッキーを売る「群馬県の谷さん」にいつか会いたい

道の駅やJAの直売所など、小規模生産の商品を扱う店が好きだ。都心部だと『地産マルシェ』がけっこうイイ線いっている気がする。

ところで余談だが地産マルシェは店名で少しソンをしているのではないだろうか。あくまでも個人的な感じ方だが、『地産地消』という言葉には「多少高かったり質が落ちても地元で生産されたものを購入するのが美徳」というニュアンスが含まれている気がするのだ。

地産地消とは本来「地元で生産されたものを地元で消費する」という行為を指す言葉であり、それ自体は別に良いとか悪いとかではない。地元の農家さんに潤ってほしいという気持ちは多くの人が持ち合わせているわけだから、どちらかと言えば「良い」寄りだろう。同品質のものが同じ価格……いや、何十円か高い程度で売られていた場合、私なら何も言われなくたって地元産を買う。

が、それはあくまで消費者が自主的に行うことだ。『地産地消』という言葉に“スローガン的おしつけがましさ”を感じてしまうのは、私がド田舎出身だからだろうか?あ、それから『マルシェ』もよくない。日本でいう「マルシェ」にはオーガニック的オシャレ食材を高値で販売していそうなイメージがあるから。

実際のところ地産マルシェは質が良いものを安く売る店なので、先入観から敬遠していた人は一度行ってみてくださいね。中央線の西側にチョコチョコありますので。

さて私が地産マルシェに通う一番のお目当て、それはクッキーだ。私は大のクッキー好き。クッキーを愛しているからこそハンパなクッキーでは満足できない女。私に言わせりゃ日本で売られているクッキーの99.5%はクッキー失格なんである。

そこへきて地産マルシェで売っている“群馬県の谷さん”が作ったクッキーは本物だ。平均5枚入りで340円(税抜)とやや値は貼るが、クッキーの材料費の高さを知る者として、これは全然暴利ではないと断言する。

結局のところクッキーのウマさは「どれくらいバターを使ったか」に比例している。質の良いバターを大量に使えば誰でもおいしいクッキーが焼けるが、材料費が跳ね上がってしまうため、99.5%のメーカーはケチってしまうのだろう。谷さんという人はよほど太っ腹な性格とみた。

とにかくおいしいクッキーが食べたい時、谷さんの商品を選んでおけば間違いはない。お店の人に聞いたところ、谷さんはたった1人でクッキーを作っているそうだ。よって売り切れているパターンも多く、ちょくちょくチェックするしかない。群馬県に住む女性ということ以外、谷さんに関する情報は一切不明。いつかお会いしてみたいな〜。